いまさら聞けない!?そんなあれこれ~アナログミキサー編

PA機器 店頭スタッフがご案内!
渋谷店デジタル担当の鳴尾です。

さて本日はタイトル通り、いまだに使われることの多いアナログミキサーについて

「そういえば持ってるけどこの端子何に使うのだろう?」
「やりたいことがどの機種でできるのか見極めたい」

そんなあなたのお役に立てればと思います。

photolibrary_mixer_mg3rd_h1

それではセクションに分けてご説明していきましょう。
今回はYAMAHAのMG16XUを例にご紹介していきたいと思います。


まずはINPUT部分
mg16_input

1chから8chまではコンボジャックが装備されています。XLRタイプの入力もしくはギターのシールドなどと同じフォーンプラグのどちらかの入力が可能です。そして9/10と11/12chはXLRもしくはステレオの入力のどちらかを使う入力になっています。XLRは主にマイクの入力に使用し、フォーンはライン出力のもの、例えばシンセサイザーやリズムボックスなどに使用します。シンセサイザーなどステレオ出力になっているものは、9/10、11/12chのようなステレオ入力を使用すると便利ですね。さらに9/10、11/12chのフォーン入力は上側がL/MONOの表記がありますが、このチャンネルにはモノラルの信号の入力も可能で、その際はL/MONOのジャックに入力すると良い、ということになります。

そして1chから8ch入力ジャックの下についている2つのスイッチ、PAD 20dBと書かれているスイッチとHPF 80Hzと書かれているスイッチがございます。このスイッチの役目ですが、PAD 20dBスイッチは簡単に言うと抵抗で、マイクなど出力の弱いものをつないだときはOFF、逆にラインレベルで出力の大きい機器をつないだときはONにすると適正な入力レベルとなります。HPF 80HzスイッチはHPF=ハイパスフィルターの意味で逆に言い換えるとローカットスイッチです。この場合は80Hz以下の信号を減衰します。マイクの低音が不要な場合などに使用します。

そしてその下たくさんのノブが並ぶセクション
mg16_ch

一番上白のノブはGAIN、入力された信号の増幅を行うプリアンプです。そして、その下の黄色のノブはCOMP、ここ数年でYAMAHAをはじめ各社が搭載している機能で、その名のとおりコンプレッサーのノブです。通常コンプレッサーは主に4つのパラメーターを操作して音の粒をそろえるなどの役割をするエフェクターですが、1ノブで最適な効果が得られるようになっており抑揚の多いボーカルやベースやドラムにその効果を発揮します。

そして緑の4つのノブがEQ(イコライザー)のセクションです。上からHIGH(高域)、MID(中域)、LOW(低域)となっていますが、MIDに関しては音作りの肝となる部分ですので増幅またはカットする周波数帯域を可変できるようになっています。ですのでMIDは周波数帯域とその加減をコントロールする2つのノブが装備されています。

その下の水色のノブ3つと白色のノブがAUX(オクジュアリー)ノブです。AUXノブの役割はライブのPAとして使用する際には主に2つの役割で利用します。1つはモニタースピーカーへの信号を送る役割、そしてもう1つは外部エフェクター(主に空間系)へ信号を送る場合です。

良く見ていただくとAUX1には「PRE」の表記が、AUX2にはノブの下に小さい「PRE」と表記されたスイッチがございます。PREの意味は「以前の」などという意味ですが、この場合は後述の「フェーダー」よりも前、という意味になります。プリフェーダーなどと言われ、フェーダーの動作にかかわらず一定の信号をノブの値に応じて送ると言う動作をします。そしてそれに対して使われる言葉が「POST」です。ここには書かれていませんがAUXの3と4はポストフェーダーと言う動作で、フェーダーの後に動作をするため、フェーダーの値に応じて信号の量が変わると言う動作をします。

プリフェーダーのAUXは、ステージ側の演奏者のオーダーで各チャンネルの信号をAUXで送りモニタースピーカーへ信号を送る役割となりますが、メインスピーカーの音量調整は主にフェーダーで行いますので、フェーダーを操作した際にモニタースピーカー側への信号量が変わらないプリフェーダーを使用するのが一般的です。それに対してポストフェーダーは主に空間系のエフェクターに使用しますので、フェーダーの動作に連動する方式となります。

もしこれが逆になってしまった場合、モニター送りにポストフェーダーを使用してしまうと、メインスピーカーからの音量を下げた場合、モニタースピーカーからの音量も下がってしまいますし、逆に上げた場合モニタースピーカーからの音量が上がってしまいます。

逆に空間系エフェクターの送りにプリフェーダーを使用してしまうと音量を下げてもエフェクターに一定量の信号が送られてしまい、リバーブやディレイなどの音量は変わらないままバランスが崩れてしまうこととなります。

MG16XUの場合はAUX1はプリフェーダー固定でAUX2はプリ/ポスト切り替え可能、そしてAUX3/4はポストフェーダーでAUX4は内蔵のエフェクターへの送りを兼ねていると言うことになりますので、PAシステムのプランを組む場合モニタースピーカーは最大2系統、エフェクターへの送りは、モニターを1系統とする場合は最大で3系統と言う事になります。

実はAUXの数とその動作はミキサー選びの際に重要なポイントです。モニターを4系統(つまりは4人の演奏者にばらばらのバランスで送る)場合には実は今回ご紹介しているMG16XUではできないと言うことになります。PAシステムの構築の際にチェックするべきポイントです。

そして赤のPANノブは入力信号の定位を決めるノブです。動作は見た目どおり左に回せば信号が左へ、右に回せば信号が右寄りになります。

そしてフェーダーのセクションです
mg16_fader

まずMG16XUでは自照式になっているONスイッチ、これは単純にチャンネルのON/OFFスイッチです、使用しないチャンネルは不要なノイズの原因となりますし、ステージ側で抜き差しを行う際などOFFにする必要があります。

そしてその下のPEAK LEDこれはチャンネルのレベルがイコライザーを通った後オーバーする3db手前に光ります、ですのでついた時点でだめと言うことはなく、実際の音を確認して極端に歪んでいるなどの問題がなければさほど気にすることもないかと思います。目安程度と言うところでしょうか。

そしてチャンネルの音量をコントロールするフェーダーがあり、その隣にバスアサインスイッチが3つございます。MG16XUの場合1/2、3/4のステレオのGROUPが2系統、そしてST(マスター)の2つとなっております。それぞれのフェーダーは右側にならんでいますね。これはさまざまな利用法が想定できますが、ライブの場合ですと例えば演奏者の信号と、転換時のBGMや司会のマイクなどをバスで分けておいて、一括でオンオフするであるとか、ドラムだけをまとめておいて全体の音量をコントロールするなど、マスターに行く手前に「まとめておく」役割として使えると思っていただけるといいかと思います。そして各バスの音はST(マスター)へ送ることも可能ですし、各GROUPにまとめた音だけをGROUP OUTから取り出すことも可能ですので、使用方法は様々です。

そしてPFLスイッチ、PFL=プリフェーダーリッスンの略、つまりはフェーダー前の音声を聞くことができるボタンで、これを押すとヘッドフォン、もしくはモニターアウトセクションにつないだスピーカーから聞くことができます。つまりはフェーダーを下げた状態で入力信号の確認ができますので、メインスピーカーから音を出さずにステージ側のマイクなどがちゃんとつながって信号が届いているかチェックするために使うことが可能です。

MG16XUではAUXやMONITOR OUT、GROUP OUT、そしてSTEREO OUT(メインアウト)などは本体右上にまとめてあります。
mg16_out

いかがでしたでしょうか、最近ではライブPAでもデジタルミキサーを使用されることが多くなりましたが、小規模なイベントなどではコストパフォーマンスと手軽さでアナログミキサーの出番もまだまだございます。
PAシステムの構築の際中核となるミキサー、店頭でのご相談も大歓迎です!

最後までお読みいただき誠にありがとうございました!

この記事を書いた人

鳴尾 篤彦
渋谷店デジタルフロア担当。幼少に始めたピアノを始め、ギター、ドラムも演奏するマルチプレイヤー。DTM、レコーディング、PA関連のノウハウもあり、リハーサルスタジオや飲食店の音響システムのプランニングなども手掛ける。幅広い知識と経験でみなさまの音楽ライフをサポートいたします。

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