珍品！!HOHNER CLAVINET PIANET DUO！!

公開済み 2018年5月29日 · 更新済み 2018年5月29日

いつもDTMersをご覧いただきましてありがとうございます。御茶ノ水本店SOUTH（サウス）のVINTAGE SYNTH担当、冨山（とみやま）でございます。

本日は、珍しい楽器が入荷しましたので、その紹介をさせていただきます。

その名も「CLAVINET PIANET DUO」です！！

こちらは1977年頃、HOHNERから販売されていたいわゆるエレピです。

同社の代表的モデルである鍵盤楽器、リードを吸いつけてはじき音を鳴らす「PIANET」と、

エレキギターと同等の弦、ピックアップを内蔵し、ハンマーで叩いて鳴らす「CLAVINET」！
2つの異なるエレピの構造を、なんと1台に収めてしまった驚きのモデルなんです！

同じ鍵盤に両方の構造を取り付け、どちらのサウンドも同時に鳴らしてしまうというなんとも驚きの発想！！それぞれの出力とボリュームを備えています。鍵盤楽器の歴史では欠かすことのできないエレピである「PIANET」と「CLAVINET」。両方のサウンドをMIXして出力、それぞれを独立して出力することももちろん可能です。

その仕組みを動画に収めてみましたので、ご覧くださいませ。

まずは、リードを吸いつけ、リードをはじき音を鳴らす「PIANET」部分。
赤いチップが吸盤のように金属板を吸いつけています。鍵盤を弾くと、その吸盤が板から勢いよく離れ、金属板を振動させます。その振動を、ピックアップ（小さなコイル）で拾い、出力します。これがPIANET部分になります。PIANETのサウンドは初期のBEATLESなどで聴くことができます。（実際に使っているのは初期のPIANETなので若干サウンドは違います。）※ヘッドホンでの視聴をおすすめします。PIANETのサウンドが結構低音なのでスマホのスピーカーでは聴こえませんでした。

pic.twitter.com/wCIee1xVVv

— イシバシ楽器御茶ノ水本店SOUTH (@1484_hon_south) 2018年5月29日

もう一つ、エレキギターと同等の弦を内蔵し、ハンマーで叩いて鳴らす「CLAVINET」部分。こちらは鍵盤の下に小さなハンマーが取り付けられており、その下に貼ってある弦を叩き、ピックアップでその振動を拾い、出力します。これがCLAVINET部分になります。その構造から、音はエレキギターと非常に似ております。Stevie WonderのSuperstitionが有名ですね。（使っているのはおそらくCLAVINET D6なので若干サウンドは違います。）

pic.twitter.com/IfcZVaeQmr

— イシバシ楽器御茶ノ水本店SOUTH (@1484_hon_south) 2018年5月29日

狭い隙間から覗き込んでハンマーの様子を撮ってみましたが、ちょっとわかりにくいでしょうか・・・。そのサウンドは、言われなかったら気が付かないぐらい、エレキギターに似たサウンドです。コンパクトエフェクターをかけるとさらに良い感じになります。オートワウや、フェイザーなどがオススメですね。

わたくし、カタログやネットなどでは見たことがあったのですが、実際の楽器を見たのは初めてでございました。実機が良い状態で残っているのは珍しいのではないでしょうか。
「PIANET」と「CLAVINET」、どちらのサウンドも、ちゃーんと鳴ってくれます。1台で、2度おいしい！なんともお得なモデルではないでしょうか。

最後に、下手な演奏ではございますが、サウンドをわかりやすく収めてみました。聴いてみてください。最初はPIANETのみ、次にCLAVINETのみ、CLAVINET（MUTE）、最後に両方MIXです。※ヘッドホンでの視聴をおすすめします。PIANETのサウンドが結構低音なのでスマホのスピーカーでは聴こえませんでした。