イタリアンデザインの先鋭ヘッドホン・V-moda 5モデルを試聴してみました!

イタリア発の先鋭的なデザインが魅力のヘッドホンブランド・V-moda。
今回は6月23日に発売された最新モデル「Crossfade II Wireless ROSE GOLD」も好評なこのブランドの定番機種からコンパクトモデルまで、5機種を試聴してみました!

 

V-moda/Crossfade II Wireless Matte Black/Matte White

・型式:Bluetooth ワイヤレス・ヘッドホン(オーバーイヤ)
・ドライバーユニット:φ50mmデュアルダイヤフラムドライバー
・再生周波数帯域:5~40,000Hz
・インピーダンス:32Ω
・感度:100dB/1mW
・本体質量:309g

【高域のクリアさ】・・・・☆☆☆☆☆
【中域の押し出し】・・・・☆☆☆☆★
【低音の迫力】・・・・・・・・☆☆☆☆☆
【全体のバランス】・・・・☆☆☆☆☆

Bluetoothによるワイヤレス接続機能を内蔵しつつ、ワイヤード接続時には再生周波数帯域は5-40,000Hzというハイレゾ音源の再生にも対応したV-modaのトップモデル・Crossfade II wireless。
圧倒的な低音の迫力だけでなく、ドンシャリ傾向になりがちなワイドレンジモデルでは失われやすい中音域がきちんと確保されており、高音域の伸びも良好。
上下方向、左右方向の余裕が生み出す奥行きによって音源の立体感が増し、アンサンブルの生々しさが一層際立つ印象でした。

ワイヤレス使用時の使用感を徹底的に追求したい!という方にはBluetooth接続時のレイテンシーや音質などを更に改善したクアルコムaptXオーディオ対応のニューモデル「Crossfade II Wireless ROSE GOLD」もリリースされておりますので、ぜひ検討していただきたいところです!

 

V-moda/M-100

・型式:ダイナミック型(オーバーイヤ)
・ドライバーユニット:φ50mmデュアルダイヤフラムドライバー
・再生周波数帯域:5~30,000Hz
・インピーダンス:32Ω
・感度:103dB/1mW
・本体質量:283g

【高域のクリアさ】・・・・☆☆☆☆★
【中域の押し出し】・・・・☆☆☆☆☆
【低音の迫力】・・・・・・・・☆☆☆☆★
【全体のバランス】・・・・☆☆☆☆☆

ワイヤード仕様のヘッドホンの最上位機に当たるM-100。
ハイエンドモデルらしい耳づきの優しい上品なトーンで、空間の広がりまでも感じられるような立体的なサウンドです。
全体的にバランスが良く、中音域もきっちり出てくる為、充実した低音の中でも楽器のアタック音が失われることなく、ドライブ感を増してグルーヴを感じることができる「聴いていて疲れない気持ち良い音」といった印象でした。

 

V-moda/Crossfade LP2

・型式:ダイナミック型(オーバーイヤ)
・ドライバーユニット:φ50mmデュアルダイヤフラムドライバー
・再生周波数帯域:5~30,000Hz
・インピーダンス:32Ω
・感度:105dB/1mW
・本体質量:260g

【高域のクリアさ】・・・・☆☆★★★
【中域の押し出し】・・・・☆☆☆★★
【低音の迫力】・・・・・・・・☆☆☆☆★
【全体のバランス】・・・・☆☆☆★★

V-modaのヘッドホンラインナップの中ではエントリーモデルに当たるLP2。
大柄なボディに搭載されたφ50mmドライバーから生み出される図太い低域は上位モデルにも引けを取らない大迫力。
左右方向、上下方向の広がりはやや控えめで全体的に塊感が強いパンチの効いたサウンドに仕上がっています。
聴く音源によってはアンサンブル全体が潜り気味に感じられるほどにボトムエンドの主張が強いので、低音にどっぷり浸かっていたい方には堪らない一台になることでしょう!

 

V-moda/XS MatteBlack/WhiteSilver

・型式:ダイナミック型(オンイヤー)
・ドライバーユニット:φ40mmデュアルダイヤフラムドライバー
・再生周波数帯域:5~30,000Hz
・インピーダンス:28.5Ω
・感度:105dB/1mW
・本体質量:190g

【高域のクリアさ】・・・・☆☆☆★★
【中域の押し出し】・・・・☆☆☆★★
【低音の迫力】・・・・・・・・☆☆☆☆★
【全体のバランス】・・・・☆☆☆☆★

V-modaのモデルの中ではやや小ぶりな40mmドライバーを使用したオンイヤー型のコンパクトモデル・XS。
左右方向の余裕があり、パンニングを一段広く設定したような独特の気持ちよさがあります。
低音のグルーヴに酔うような没入感は少ないですが、ある種のモニターヘッドホン的なクリアさがあり、全体のサウンドを明瞭に聴くことができる、コンパクトモデルとしてはかなりサウンドバランスに優れたモデルだと感じました。
折りたためば手のひらに収まる小柄なサイズ感と190gの軽さもポイントです。

 

V-moda/Crossfade I Wireless(Rouge/WhiteSilver/GunBlack/Chrome)

・型式:Bluetooth ワイヤレス・ヘッドホン(オーバーイヤ)
・ドライバーユニット:φ50mmデュアルダイヤフラムドライバー
・再生周波数帯域:5~30,000Hz
・インピーダンス:30Ω
・感度:107dB/1mW
・本体質量:292g

【高域のクリアさ】・・・・☆☆☆☆★
【中域の押し出し】・・・・☆☆☆☆★
【低音の迫力】・・・・・・・・☆☆☆☆★
【全体のバランス】・・・・☆☆☆☆★

ワイヤレスモデルのスタンダードラインに相当するCrossfade I Wireless。
ドライバーユニットなどの基本的なコンポーネントはM-100と共通なので、M-100のサウンドバランスの良さをそのままにワイヤレスで使えるというのがポイントになります。
ワイヤレスになった影響かBluetoothでの試聴時には中域の押し出しがほんの少し抑えられている印象で、V-modaのモデルにしては意外なほどクセが少なく感じられました。
ケーブルの挿し口もきちんと設けられているので、M-100のサウンドが好きだけど、移動中や普段使いはワイヤレスで、ミキシングやサウンドエディットの時にはワイヤードで使いたい…と色々ゼイタクなご要望をお持ちのクリエイター志向の方には最適な一台になるハズです!

 
V-modaのヘッドホン5モデルのご紹介、いかがでしたでしょうか。
鋭角的なデザインのユニークさだけでなく、トーンの面でもかなり味付けの強いサウンドを持ったキャラクターの濃いブランドですが、肉厚なイヤーパッドと圧迫の少ないフィット感、装着時の安定性の高さは全モデルに共通する美点でした。
また、ヘッドホンの左右両方にケーブルの挿し口が設けられていたり、外的なショックに対して最も壊れにくいケーブルの角度を採用していたりと、実用面での快適性に細かく気を配っているのも嬉しいところ。
ケーブルに縛られることなく高音質でのリスニングを楽しめるワイヤレス機能がこれからのハイエンドモデルには求められる要素になっていくのかと思うと、赤外線ワイヤレスヘッドホンを経過してきた世代としては隔世の感があります。
個性的な見た目とガッツリ低音の利いたヘッドホンをお探しの際は、ぜひ一度V-modaをお試し下さいませ!

価格と音質のバランスを考えると個人的にはM-100がベストかナ、と。。。

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