ガジェットシンセの先駆者 〜 KORG Kaossilatorシリーズの歴史

こんにちは。渋谷店小暮です。
このたびイシバシ楽器渋谷店の店頭にてシンセ、DTM、PA、DJ機材などを担当することになりました。
それに合わせて私の好物でもあるガジェット系機材や、ダンスミュージック制作にまつわる機材のおはなしなどをこちらDTMersで紹介していこうと思います。

今回一発目はガジェットシンセブームを作ったと言っても過言ではない、KORG Kaossilator(カオシレーター)の歴史です!

Kaossilatorは四角いパッドを触るだけで演奏ができる当時においてはまさに新感覚の機材でした。横(X軸)になぞると音階が、縦(Y軸)をなぞるとその音色に合った音の変化がされます。
音階はスケールの設定ができるので、音楽の知識を持っていなくても音楽的に鳴らせて楽しめます。
おもちゃ感覚で遊べることから、楽器関係以外のメディアでも大きな反響を与えました。

Kaossilator (KO-1)


2007年発売。従来のシンセのような難しさは全くなく「複雑にしない」ことをコンセプトに作られただけあってシンプルな設計。
中央のダイヤルを回して四角いパッドをなぞれば演奏できちゃうまさにガジェット。
接続端子もLINE OUTとヘッドホンのみ。シンプル。

▲2008年には3000台限定カラーのピンクもリリースされました。

初代が発売された2007年はKaossilatorだけでなく初音ミクの誕生もあって、普段楽器屋さんに足を運ばないお客様も多くご来店されて刺激的な年だった記憶があります。

Kaossilator Pro (KO-1 PRO)


2010年発売。Kaossilatorの反響から、制作にも使いたい!というクリエイターの要望もあって機能を充実させたモデル。
ループレコーディングできるバンクを4つにしたことで音色の抜き差しができたり、ゲートアルペジエーターのゲート幅をスライダーで調整できることで単調にならないフレーズが作れて、複雑なパフォーマンスもできるようになりました。

マイク、ライン入力を搭載して、入力した音を4つのバンクに録音していくことも可能。
さらに録音したフレーズ、入力音はSDカードに保存もできるようになりました。

Kaossilator 2 (KO-2)


2012年発売。初代の後継機種とあって簡単に遊びつつ面白い要素を増やしています。
スピーカー搭載!もう携帯ゲーム機の感覚で遊べますね。
とはいえ音源は進化しているのでヘッドホンやオーディオアンプで再生するとおもちゃとは言えないほどいい音鳴ってくれます。
マイク入力が搭載されただけでなく、マイク自体Kaossilatorに内蔵しており、ルーパーとしても楽しめるようになりました。

Kaossilator Pro+ (KO-1 PRO+)


2013年発売。Kaossilator Proの後継機種。
操作面では大きな違いはありませんが音色の数が従来の200種類から250種類に増えたことで、より音の選択肢が増えました。

Kaossilator 2S (KO-2S)


2015年発売。Kaossilator 2の性能を受け継ぎつつ、録音したループの保存について便利になりました。
重ね録りしたフレーズは別々のオーディオファイルとして保存できるようになり、さらにはAbleton Liveのプロジェクトファイルとしても保存できます。
これによりAbleton Liveで新たにミックスを行なっていくことも簡単にできるようになりました。
Ableton Live Liteも付属!
Kaossilator 2S内部では重ね録りしたフレーズがそれぞれオーディオとして保存されていることとで、アンドゥ/リドゥもできます。

電車でスマホを見ているそこのアナタ、スマホの代わりにこれを取りだして遊んでみませんか?

iKaossilator、Kaossilator for Android


スマホ版もリリースされているので、電車の中でKaossilatorをわざわざ出す必要はありません(笑

いかがでしたでしょうか。
駄文で恐縮ですが、これからも自分が面白い!と思ったものをDTMerでお伝えしていこうと思いますのでこれからもよろしくお願いします!

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