Fenderの新インイヤーモニター「FXA9」&「CXA1」発表会に行ってきました!
先週末、都内某所で行われたFenderのインイヤーモニター新製品発表会のレポートをお届けします!
今回の発表会ではオーディオ部門の代表であるJim Ninesling氏とFXA9のデザイン監修を手掛けたDale Lott氏のお二方が来場し、新たなフラッグシップとなるハイエンドモデル「FXA9」と、よりカジュアルに使えるリモコンつきモデル「CXA1」の2機種を紹介。
Jim Ninesling氏はインイヤーモニターに対するFenderのデザイン哲学や「音」へのコダワリを語ってくれました。
仰るところによると「カリフォルニアのカスタムショップ工房で組み上げられるギターと同じくらい、手間ヒマ掛けて、手塩に掛けて、大事に大事にナッシュビルのファクトリーで作っています!」とのこと。
Dale Lott氏は「FXA9ができるまで」についてファクトリーで特別に収録されたビデオを流しながら、作業工程や製品のポイントを事細かに解説。
お二人とも軽妙な語り口に小粋なジョークを混ぜつつ、品質への自信と製品への愛情に満ちたスピーチを展開していました。
発表会終了後、Dale氏に直接お話を伺うことができたのですが、その際にも「FXA9の開発にはどれくらいの期間が掛かったんですか?」という質問に間髪いれず「Ah,5 minutes!」と満面の笑顔で返すアメリカンジョークは健在(笑)
実際にはさまざまなテストモデルを作り、サウンドチェックとデザインの見直しを繰り返してトータルで4ヶ月ほどかかったそうです。
「FXA9のデザインにあたって、最も苦労したところは?」という質問には「BA(バランスド・アーマチュア)ドライバーを使用して超低音域を歪みなくクリアに再生することが大きな課題だった」と仰っていました。
会場後方に設けられたテーブルにはFenderインイヤーモニターの全モデルを展示、実際に各モデルの聴き比べができるように準備されていましたので、とっかえひっかえ全モデルをテストさせていただきました。
今回はニューモデル2機種の簡単な解説とインプレッションをまとめましたので、ご参考としていただければ幸いです!
6基のBAドライバーを搭載した新たなフラッグシップモデルとなるFX9A。
そのサウンドは全域的に明瞭でダイナミック型ドライバー搭載モデルにもまったく引けを取らない迫力があり、とにかく「音が近い」印象でした。
スペック上の再生周波数帯域は12Hz~22kHzとなっていますが、全体的なサウンドバランスとクリアさが素晴らしく、スペック以上にワイドレンジで再生されているように感じられます。
最新のスポーツカーからインスピレーションを得たと言うカラーリングは3種類の上品なメタリックフィニッシュ。
トップモデルに相応しい、まさしく絶品の仕上がりでした。
Fenderインイヤーモニターとしては初のスマートフォン対応マイク/リモコン付きモデルとなるCXA1。
基本的な部分はエントリーモデル「DXA1」と共通の仕様ながら、着脱式MMCXiコネクターケーブルから本体固定式のマイク/リモコン付きケーブルになったことからか音質にも変化があり、DXA1と比べると少しローエンドが膨らんだようなサウンドに感じられました。
カラーバリエーションはブラック、ホワイト、ブルーの3色が用意されており、Jim氏が仰るとおりの「より幅広いユーザーに向けた」フラットなデザインになっています。
どのモデルもサウンド面ではそれぞれに特色がありますが、ユニバーサルタイプのインイヤーとは思えないほどすっぽりしっかり耳になじむフィット感は、全ての機種に共通して感じられる美点でした。
昨年6月の日本上陸から一周年を前にラインナップも更に充実したFenderインイヤーモニターシリーズ、フェンダーファンならずとも音楽を愛する全ての方に使っていただきたい逸品揃いです!