私の愛して止まない名器【VOL.12】KORG VOCODER VC-10

いつもDTMersをご覧いただきましてありがとうございます。横浜店のVINTAGE SYNTH 担当、冨山(とみやま)でございます。

私の愛して止まない名器、本日は、ボコーダー!KORGの代表的モデル、「VOCODER VC-10」を紹介させていただきます。MS-20/MS-10と同じ筐体を使用したその可愛らしいデザインから、非常に人気の高いモデルです。

当時のカタログを見ますと、1978年4月に発売開始。なんともうすぐ40年経つのですね・・・そのカタログには、

「コルグ技術陣が世界に先駆け開発した、脅威のライブ用ボコーダー。あなたの声が合唱に、男声ボーカルが女声ボーカルに、変幻自在のコーラスキーボード。」

と、書かれております。ボコーダーというとロボットボイスを思い浮かべますが、発売当時のボコーダーは機械的なサウンドというよりもバンドでのコーラスの補助として、また、キーボーディストが鍵盤で歌うなど、あくまで人の声をキーボードでコントロールするような、人の「生声」を売りにしていたようです。

そんなボコーダー、マイクでしゃべるだけでは音は出ません。マイクに向かってしゃべりながら鍵盤でキーを演奏します。マイクで声色を、鍵盤で音程をつける形になります。なのでメロディを歌うとなると結構難しい・・でもでも、マイクに向かってしゃべりながら、適当にコードを押さえるだけでもそれっぽいボコーダーサウンドが鳴ってくれます。こうするとまさにボコーダー!って声になってくれます。僕ら世代ならきっと、「TOKIO」って言いたくなることでしょう。

このモデルは独立音源方式で鍵盤数と同じ32のオシレーターを搭載。なので32音ポリということになります。両手を使った和音でもしっかりと発音します。また、サ行を明瞭に表現するためにノイズを混ぜられたり、コーラス効果が得られるアンサンブルスイッチを搭載。言葉をはっきりと聞き取りやすくさせる工夫がなされています。

そのサウンドは、坂本龍一「教授」のデビュー作「千のナイフ」、冒頭の詩の朗読で使われていることが有名です。この曲を聴くと、コーラスというよりはやはりロボットボイスの要素が強く感じられますね。ボコーダー=ロボットボイスはこのアルバムから生まれたイメージなのかもしれません。

今回じっくり試奏しましたが、VC-10、なかなか愛嬌のあるサウンドでございますね。千のナイフ、完コピするならVC-10が必要不可欠でしょう!!まさにあの音が出ますよ!!そんな愛すべきKORG VOCODER VC-10、イシバシ楽器横浜店に現在在庫がありますよーーー!

こちらのVC-10、なかなかきれいな状態です。専門業者「コルテック」にてメンテナンス済みです。なんと当時の素敵な専用ソフトケースが付属します。

当然ながら専用のマイクも付属しますよ。(画像がなかったので当時のカタログより。)

もちろんご試奏も大歓迎です!!!ぜひぜひ遊びにいらしてください。

ご不明な点、お問い合わせは、

お電話:045-311-1484、
メール:yokohama@ishibashi.co.jp

わたくし、冨山(とみやま)まで、ご連絡くださいませ。
お待ちしております。

横浜店にあるVINTAGE SYNTHは、基本的にはすべて専門業者にてメンテナンス済みです。憧れだったあのシンセが、しっかりと良い音を鳴らしてくれます!

VC-10の他にも、いろんなVINTAGEシンセが横浜店店頭にございます。ぜひこちらもご覧くださいませ。

最後までご覧いただきましてありがとうございます。

イシバシ楽器横浜店 冨山

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