ドラム制作のレベルをワンランクアップ!|MOOG DFAM
こんにちは!渋谷店小暮です。
私はデスクトップシンセ、ガジェット系などDTMでも手元に置きやすいが大好きで、個人的に面白い!と思った機材を色々紹介したいと思います。
今回は今年発売されたMOOG / DFAMです。
「Drummer From Another Mother」ということでMother-32の兄弟分の位置づけです。
名前だけ見るとDrumと入っているのでリズムマシンを想像しがちですが、メーカーサイトに書かれている通り「セミモジュラー・アナログ・パーカッション・シンセサイザー」ということで、
セミモジュラーシンセであり
アナログシンセであり
パーカッションシンセです。
アナログシンセとして音色を1から作り、内蔵のシーケンサーでリズミカルなパターンを構築して楽しむシンセサイザーです。
トラック数の概念はありませんのでキックのトラック、スネアのトラックなどリズムマシンのような同時発音はできませんが、DFAMならではの新しいリズムのイメージが浮かびやすくなりますよ!
シンセとしては矩形波と三角波から選べるオシレーターが2系統とホワイトノイズジェネレーター。
ハット系、スネアを作る際にはノイズは必須ですね。
さすがMOOG、各オシレーターは図太くなってくれます!
個人的にはホワイトノイズの質感が密度が濃くて大好きです。
▲MOOGといえばラダーフィルター。もちろん搭載しています。
DFAMのいいところはシーケンサー内蔵という点ですね。
8ステップ、単音でしか鳴らせない、操作できるのはピッチとベロシティのみと制限がありすぎですが、それでもDFAMを楽しめるフレーズが存分に作り出せます。
ここで面白いのがパッチング!
ピッチとベロシティの出力ができるので、その値次第で各ステップのサウンドを劇的に変化させることも可能です。
▲パッチのIN/OUT。白文字はIN、黒文字はOUTとわかりやすく表記されています。
わかりやすい例としては、PitchからNoise Levelを流してあげれば、ピッチが低いステップではキック、高いステップではスネアやハットを鳴らすといったパターンを作れます。
セミモジュラーシンセはパッチングしなくても音を作れて、その中でさらにパッチングを色々試せるので、モジュラーシンセを勉強するのにはすごい便利ですよね!
シーケンサーはMother-32はもちろん、他の機材との組み合わせで同期演奏すればライブパフォーマンスにも役立ちます。
ここでひとつ注意なのが、DFAMにはMIDI端子が搭載されていないことです。
MIDIによる同期ができないので、同期をする際にはパッチのインプットにケーブルを接続して行います。
KORG volcaシリーズのSync OUTなどと接続できますね。
DFAMの付属品にはパッチシートがあったり、説明書の中には音の作り方が書かれたページがあるので、始めはそれを参考に音を作っていくとより楽しめるかと思います。
単調なリズムトラックから脱却したい
存在感のあるリズムフレーズを作りたい
モジュラーシンセを構築してみたいけど自信がない
12音階を無視した音楽を作りたい
Mother-32とのセットでテンションを上げたい
という方であれば導入する価値は十分にあります。