テクノロジーとともに進化する音楽~ミュージックシーケンサー編その3

DTM シンセサイザー トップページ4 店頭スタッフがご案内! 梅田店:鳴尾
渋谷店デジタル担当の鳴尾です。

さて、前回前々回とDTMに至るまでの技術進化について迫っていきました!
※前々回の記事:テクノロジーとともに進化する音楽~ミュージックシーケンサー編
※前々回の記事:テクノロジーとともに進化する音楽~ミュージックシーケンサー編その2

前回までは所謂「ハードウェアシーケンサー」についてご説明しましたが、DTMに至るまでのもうひとつの革命、ワークステーションシンセサイザーの登場と音源内蔵シーケンサーについて解説していきましょう。

1983年にMIDI規格が制定され、
※MIDIについてはこちらの記事をどうぞ:いまさら聞けない!?そんなあれこれ~MIDI編
メーカー間での演奏情報のやり取りが一層スムースに行えるようになり、前回ご紹介したハードウェアシーケンサーにより制御し自動演奏させることが急速に一般化していきます。

しかしながらMIDIを扱うにはさまざまな知識が必要となり、誰にでも簡単に・・・とはいかなかった事も事実であったと思います。

ワークステーションシンセサイザーの登場


そんな中1988年にリリースされたKORGのM1が大ヒットします!



M1はサンプリング音源を搭載したシンセサイザーに、シーケンサー機能とデジタルエフェクターを搭載した、ワークステーションシンセサイザーの元祖として、10万台を超える大ヒットとなったモデルです。それまで複数の機器を接続して実現した環境が1台で完結する使い勝手のよさは多くのユーザーに支持されました。

録音作業以外の音楽制作を1台で完結できるというコンセプトは瞬く間にその他のメーカーからも多数の商品がリリースされます。そしてこのM1のリリースにより、シンセサイザーは音楽制作ツールとしてキーボーディスト以外のプレイヤーにも使用されることが多くなっていきます。

これ以降、各社のフラッグシップシンセサイザーはワークステーションシンセサイザーの形をとったものがほとんどとなり、その流れは2000年代まで続いていく事となります。

時を同じく、1988年にDTMと言う言葉を世間に認知させる商品がリリースされます。
そのお話はまた別の機会に・・・。

ワークステーションシンセサイザーが登場して以来、シンセサイザーは音楽制作のツールとしての認識を強めていく反面、ハードウェアとしてのシーケンサーも同時にただ外部機器に信号を送る物から進化をしていきます。

音源内蔵型シーケンサーの登場


実は1988年は音楽制作環境においてすごい年だったのかもしれません(笑)
YAMAHAからTQ-5という商品がリリースされています。


これは当時リリースされていたYAMAMA B200/YS200/YS100の音源部分とシーケンサー部分のみを取り出した商品で、音源内蔵シーケンサーの元祖と言える商品と言えます。ただし内蔵音源はFM音源で8音ポリ、シーケンサーは8トラックと言う仕様だったため、音楽制作の中核になるとまでは言えないスペックでした。



余談ですが、私がはじめて手にしたシンセサイザーはこのYS200でした。今考えると8トラック全部使うと各トラック1音、FM音源ですので、リアルなドラムサウンドなど出ないながらいろいろ工夫して打ち込みをした覚えがあります・・・とても懐かしいです。

そして1990年に、一世を風靡するあの商品の初代モデルが登場します!



YAMAHA QY10はVHSビデオサイズ(っていうのがもう最近の人にはわからないのかもしれませんが・・・)のコンパクトな筐体に、8トラックシーケンサーと音源を内蔵1台で簡単に音楽制作ができると言うコンセプトで大ヒットします!乾電池駆動もでき、出先での作曲やメロディやフレーズのモチーフをスケッチしておくなど幅広い層に支持されました。

コンパクトにまとめられながらも鍵盤を模したスイッチが配置されているなど、見た目にも音楽を作る機械だとわかるそのルックス。さらにはシーケンサー部分に独自のバッキングトラックを装備、コード楽器x2とベース、ドラムを任意のコードとパターンを指定するだけで簡単なバッキングを自動で生成してくれる機能で、これによりメロディー以外のバッキングを打ち込むことなく曲作りができ、自分のイメージをほかの人に伝えるツールとしても利用されるようになりました。

その後も進化を続けるQYシリーズの中で特に大ヒットしたのはQY70とQY100でしょう。




QYシリーズはキーボーディストよりもギタリストやベーシスト、ドラマーの皆さんなど、鍵盤楽器を弾けないプレイヤーの方に特に支持されていたように思います。「ミュージックシーケンサー」と言うとQYシリーズを思い浮かべる方も多いですよね!私自身もQY70とQY100は店頭でたくさんのお客様に手にしていただいた記憶がございます!QYで打ち込みなら誰にも負けないよって思ってる方もきっと多かったと思います!

アナログシーケンサーから進化してきたミュージックシーケンサーは今やそのほとんどがPC/MACベースのDAWに取って代わったものがほとんどですが、便利になるにつれ生み出される音楽にも変化があるのは興味深いものがありますね!

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事を書いた人

鳴尾 篤彦
梅田店デジタルフロア担当。幼少に始めたピアノを始め、ギター、ドラムも演奏するマルチプレイヤー。DTM、レコーディング、PA関連のノウハウもあり、リハーサルスタジオや飲食店の音響システムのプランニングなども手掛ける。幅広い知識と経験でみなさまの音楽ライフをサポートいたします。

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