会場を震わすアナログシンセの激音を満喫!「Arturia MatrixBrute complete session」レポート!
先週末、4/8(土)に渋谷のRed Bull Studios Hallで開催されたArturiaのオフィシャルイベント「Arturia MatrixBrute complete session」のレポートをお届けします!
イベント会場のロビーには先日国内での販売がスタートした新世代のアナログシンセ・MatrixBruteを中心に、MiniBruteやMicroBrute、DrumBruteなどもセッティングされ、店頭ではなかなか触ることが出来ないソフトシンセ類がインストールされたMacbookも完備、とアナログとデジタルの両方を極めたArturiaのサウンドを満喫できる環境が整っていました。
高い天井と広い窓から差し込む自然光の中で演奏を楽しめる、というのは明かりを落とした部屋の中でツマミを捻りアタマを捻り…に慣れている私としては新鮮なシチュエーションでした(笑)
定刻の18時からはメインホールで「MatrixBrute Complete Session」がスタート。
一番手・Yasushi.KさんはMatrixBruteの基礎部分について、小粋なジョークと実演を交えながら解説。
MatrixBruteのオシレーターが生み出す音圧とフィルターのキレは凄まじく、床を震わすような激しいサウンド変化を何度も聴くことができました。
飛び入り参加で、ゲーム音楽家として有名なSota Fujimoriさんが二番手に登場。
MatrixBruteのサウンドメイクやシーケンサー部分について、自作のサウンドパッチを絡めながら紹介してくれました。
三番手は御大・氏家克典さんが登場し、さまざまなプリセットパッチをベースに、キーボードの左側に配置されたマクロコントロールの操作によりダイナミックに変化していくサウンドを実演。
軽妙なトークと演奏の中で何度も「サイコー…」とつぶやいていらっしゃいましたが、正しくその言葉どおりの迫力あるトーンでした。
また「MatrixBruteのプリセットを試す時は、とにかくマクロコントロールをいじるべき」とのアドバイスもありましたので、店頭でMatrixBruteを触る時には必ずマクロコントロールをイジイジしましょう!
↑M1~4の白いツマミがマクロコントロール、色々なパラメーターを好きなように割り当てることができます!
最後は3人並んでのクロストーク&セッション。
Arturia社がMatrixBruteの開発に至るまでの裏話や、昨今流行のユーロラックモジュールのお話など、会場に来ていたシンセ好きにはたまらないであろうマニアックなネタで盛り上がる御三方。
「ユーロラックを1段組み上げるよりMatrixBrute買うほうが安くて良いかも」という驚きのコストパフォーマンスの高さ(?)にも触れていました。
セッションタイムの後は再度ロビーに戻り、「complete session」で学んだことをさっそく試行…。
MatrixBruteは操作できる項目が全てパネル表面に出ているデザインのため、ツマミやスイッチ、フェーダー類が所狭しと並んでいて一見難しく複雑そうに見えますが、実際にはメニューを開いて操作したい項目を探していく手間がなく「触ったところの音が変わるだけ」というとてもシンプルで素直なレスポンスのマシンでした。
キーボード部分もグイグイとアフタータッチでビブラートを掛けてもびくともしない剛性感が頼もしく、ピッチベンダーやノブのトルクも強めでイイモノ感が漂う高品質な仕上がり。
単体での機能性の高さもさることながら、これでもか!というほど充実した入出力端子により、外部シーケンサーやPCなどとの連携も簡単に行えます。
まごうことなきアナログシンセでありながら、音作りに関わるさまざまなパラメーターを数値で把握することができるのも現代のデジタル機材に慣れたプレイヤーにとっては嬉しいポイント。
「アナログシンセって音は良いけど、重くて高くて不器用で扱いづらいんでしょ…」というイメージの方にこそ触っていただきたいユーザーフレンドリーな一台です。
会場で提供されたRed Bullと一緒に。
そういえばMatrixBruteのマトリクスセクションの点滅カラーパターンはRed Bullのパッケージカラーと近いものがありましたね。
以上、「Arturia MatrixBrute complete session」のイベントレポートでした!