テクノロジーとともに進化する音楽~ミュージックシーケンサー編
渋谷店デジタル担当の鳴尾です。
さて今回は、現在のDTMに至るまでの技術進化について迫っていきましょう!
アナログシーケンサー
古くからのオルゴールをはじめ、楽器に音楽を自動演奏させる技術が様々に開発されてきました。
そんな中1960年代にMOOG博士によりシンセサイザーが開発され、そのオプションの1つとしてアナログシーケンサーが登場します。これは現在のモデルでKORG SQ-1などに代表されるステップ状の電圧発生器で、これを利用する事により反復のアルペジオフレーズを演奏することが可能となりました。昨今のモジュラーシンセブームでまた脚光を浴びているためご存知の方も多いことと思います。
KORG SQ-1「2×8ステップのステップ・シーケンサー」
デジタルシーケンサー
半導体技術が進歩する中、演奏情報を符号化して半導体メモリに記憶し再生するという手法が考案され、1974年にオーバーハイムより初のデジタルシーケンサーDS-2がリリースされます。CV/GATEを装備し、72イベントを記録可能なモデルでした。
そして1977年に伝説の名器、Roland MC-8がリリースされます!
当時価格でなんと120万円!しかしながら標準搭載のメモリー容量で5400音の記憶が可能となり、8つのCV/GATEを装備する事で独立したパートの演奏が可能となった上に、外部メモリ(当時はデーターレコーダー)に記憶することが可能となり、演奏情報を記録再現できるようになりました。
日本では冨田勲さん、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)、海外ではクラフトワークなど当時の先進を行くミュージシャンにこぞって使用され、テクノロジーの進化とともに音楽も進化していったのです。
MicroComposerと名づけられたMC-8はテンキーによる入力でのステップレコーディングを行え、テンキーによってデータを打ち込んでいく、ここから「打ち込み」という言葉が一般的になったといわれています。
数値での入力でフレーズを登録する、コンピューターが一般的でなかったころにすでにこのような技術で音楽が製作されていたことが驚きです!
MC-8での入力方法、まさにデータ入力ですね。
そして1981年にMIDI規格が制定されたことによりシーケンサーはより一層の発展を遂げる事になるわけです!
MIDIについてはこちらの記事をどうぞ↓
いまさら聞けない!?そんなあれこれ~MIDI編
続きはまた次回に!
お読みいただきまことにありがとうございました!