-マイク4本でできる!低予算セルフレコーディング・セミナー-
2015年4月19日(日)御茶ノ水ドラム館にて「マイク4本でできる!低予算セルフレコーディング・セミナー」を開催しました。
たくさんのお客様にご参加頂きありがとうございます!
「限られた予算や機材の中で、どんなことを工夫すれば、音源のクオリティを上げられるか」を解説するセミナーです。
実際、セミナーの録音で使った機材も非常にシンプルなセッティング。
■使用機材
リハーサルスタジオ等でセルフレコーディングをする為には、ノートPC、オーディオインターフェイス、マイク、が必要です。
オーディオインターフェースは、マイクプリアンプを8基搭載したRoland/UA-1010 OCTA-CAPTUREを使用しました。
ドラムレコーディングには、マイクプリアンプが4つ以上搭載された物が必要です。タムにもマイクを立てたり、バンドの一発録りをするのであれば、マイクプリアンプが8つ搭載された物が必要になります。
◆SHURE/SM58LCE
マイクは、通称「ゴッパ」でおなじみのSHURE SM58 を 4本。
とにかく予算を抑えたいなら、スタジオで58を4本借りてレコーディングしちゃう、というのもアリです。
◆AKG/P420(2本)、P120(1本)、D112(1本)
予算はある程度おさえつつ、音質もできるだけ確保したい!方向けのマイクとして、AKGのマイクも4本用意しました。D112はかなり昔からバスドラム用の世界定番となっているマイクです。P420、P120は最近リニューアルされた際に大幅値下げとなり、コストパフォーマンスがかなり高いマイクです。レコーディング用の最初のマイクとしてお勧めです。(P420はヘッドホンプレゼントキャンペーン中!)
-ドラム/バンド録音におすすめのオーディオインターフェース-
【4チャンネル同時録音可能なオーディオインターフェース】
●TASCAM/US-4×4
●TASCAM/US-1200
●Steinberg/UR22
【8チャンネル同時録音可能なオーディオインターフェース】
●TASCAM/US-16×08
●Roland/US-1010 OCTA-CAPTURE
通常ドラムのレコーディングでは、少なくとも6~8本くらいのマイクを使用しますが、あえて4本しか使用しないことで、セッティングの要点がわかります。
■各楽器のセッティング
ドラムのセッティングは、こんな感じです。
①バスドラム
▲バスドラムのアタック音(ビーターが当たる音)を強めに、余韻を少な目に録りたい時は、このようにマイクを中に入れてビーターが当たる場所を狙います。
②スネアドラム
▲通常は、通常はトップとボトムに2本立てる場合が多いですが、今回は1本しか立てられないので、スナッピーの音をしっかり入れる為にボトムに立てました。
③④オーバーヘッド
▲ドラマーの背中に2本立てて、ドラムキットの全体像を狙います。ここに立てれば、マイキングが初めての方が、ある程度雑にマイクを立ててもドラマーが意図した音量バランスで録ることができる為です。
▲レコーディング開始。御茶ノ水ドラム館店長の山崎がドラムを叩かせて頂きました。
このあと、順に、ベース、エレキギター、アコースティックギター、ボーカルの録音を行います、各楽器のセッティングはこんな感じ。
◆ベース
▲アンプに立てるマイクといえば、SHURE/SM57が有名ですが、SM58でも問題なく録音できます。AKG「D112」もセッティング。AKG「D112」は、バスドラム用の定番モデルですが、ベースアンプにも使用できます。1本で使いまわしも可能、ということです。
◆エレキギター
▲キャビネット内のスピーカーユニットの中心から少し外した位置を狙います。中心を狙うよりも滑らかな音質になります。
◆アコースティックギター
▲近めにマイクを立てる際は、サウンドホールを狙ってしまうと低音過多のボワボワしたサウンドになりがちです。好みによりますが、指板とボディが重なっているあたりを狙うと無難でしょう。
◆ボーカル
▲マイクからこぶし1個分くらい離して録音します。セミナーでは使用しませんでしたが、コンデンサーマイクを使った場合、ポップガード(ポップフィルター)を必ず使用して下さい。
今回ご紹介したセッティングは、あくまで一例で、使用する楽器や演奏者のクセ、演奏するジャンルによって各種異なり、「これが正解」みないなものはないのですが、録音の際の基本的なことを抑えておけば、録音後のミックスがしやすくなります。録音したあとの味付けももちろん重要ですが、それ以上に録音時の音=「録り音」が、レコーディング際には重要です。
「思い通りにならない…」と悩んだら、まずはシンプルなやりかたで臨んでみると、良い結果が出やすいと思います!