MXシリーズがひとつ上のシンセに!YAMAHAの無料アプリ「FM Essential」を試してみた。

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カラーバリエーションの新色展開に併せて、筐体パネル配色の見直しやPC/iOSとの連携機能の強化が行われたYAMAHA MXシリーズ。

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エントリークラスながらも、隙の少ない充実した音源と取り回しの良い軽量ボディが嬉しいシンセサイザーです。

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▲鮮やかな新色ブルー。

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▲配色が従来のワインレッドからオレンジへ変わりステージでの視認性が向上。

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▲前モデル現行当時の2015年秋に鍵盤もマイナーチェンジしており、黒鍵が滑りにくい仕様に。

そして、MXシリーズとともに今注目されているのが、音色面を更に充実させてくれるiOSアプリ「FM Essential」です。



FM Essentialはスタンドアローンでの使用も可能な無料のiOSアプリ。

YAMAHA MXと組み合わせると実際どんな使用感になるのか、色々と触ってみました!

FM Essential WELCOME

アプリを初回起動するとウェルカムメッセージが表示された後、Youtubeのデモ動画が再生されます。

FM Essential demo

使う前にだいたいどんな音が出てくるのか把握しておきたい方は見ておくと良いかと思います。

MXと接続しない状態だと「Preset」の10音色のみが使える限定状態ですが、MXのUSBジャックとiOS機器をカメラコネクションキットを介して接続することでロックが解除され、全てのパッチが使用可能となります。

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▲Lightning-USB カメラアダプター


ロックを解除した状態だとPreset64音色と、FM音源の名機と呼ばれる機種のサウンドをモデリングした「DX100」「TX81z」「V50」のプリセットバンクに収録された各64音色×3バンクを加えた全256音色が全て使えるようになり、更にユーザーパッチ64音色を4バンクまで保存できます。

FM Essential color

アプリの基本画面はDX系の配色となっており「FM」感が前面に出たデザインとなっていますが、SettingメニューのSkinTypeの変更により、MXの各カラーをベースにした色調も選択できます。

FM EssentialにはFMモデリングサウンドによる演奏を楽しめるFMモードとプリセットされたドラムループを再生できるDRUMモードの2モードが収録されています。

FMモードでは画面中央にトラックボール的な操作感覚のフィルターコントロール、画面下部にスライド式のタッチキーボードが配置されています。

FM Essential Main

鍵盤をタッチしながらフィルターコントロールを転がしてみるだけでもFMらしいギラギラしたトーンがグイグイと変化していく面白さは楽しめますが、更に細かく突っ込んだ音作りをしたい時はEDITボタンを押してみましょう。

FM Essential Edit-1

FM音源の肝となるオペレーターは4つ搭載のいわゆる4オペ仕様。

オペレーターの組み合わせを選択するアルゴリズムは8パターンと控えめではありますが、多過ぎても使い道を探すのが難しかったりもしますので実際これくらいがちょうどいいのかもしれません。

また最新のFMシンセであるreface DXと同様に各オペレーターに対してFB Levelが装備されており、旧来のFM音源よりも音作りの幅が更に広くなっています。

 

DRUMモードでは画面全体に表示されるAからPの16個のパッドに割り当てられたリズムフレーズを逐次切り替えてドラムパートを演奏できます。

FM Essential drum

各パッドを切り替える都度、拍アタマからリズムフレーズが再生されるので4小節ループのパターンをつないでいくようなリズムボックスとは少し使い勝手が異なります。

IMG_2007

フレーズプリセットには予め最適なBPMが設定されていますが、Settingメニューで設定したBPMにきちんと追従してくれるので収録されているリズムフレーズの数以上に汎用性は高いと思います。

FM Essential side

横画面での使用時には画面左側にFMパート、画面右側にDRUMパートが常時表示されます。

細かな音作りを行う際はツマミやパラメーターがより大きく表示される縦画面表示が扱いやすいでしょう。

DRUMパートでリズムを流しながらFMパートの音源で演奏したい場合は、横画面表示が便利です。

FM essential top

ひとしきり触ってみて、単にシンセアプリとしてフルプライスで販売されていてもおかしくないレベルの作り込みの細かさには驚かされました。

無料のオマケだからこれくらいで...というような妥協が全くと言っていいほど見受けられません。

スケール機能の充実は言わずもがな、Cubase由来と思しきコードパッド機能は20パターンのセットが予め組まれており、構成音のバリエーションも豊富。

コードパッドとアルペジエーターを組み合わせれば、鍵盤を弾くのがそれほど得意でない方でも簡単に印象的なリフが作れるでしょう。

音作りの面ではEQやエフェクターの使いやすさもさることながら、RESETボタンが地味に嬉しいと感じました。

この手のXYパッドをタッチするタイプのアプリだとついやりすぎてしまって元の音の質感を壊してしまうことも往々にしてありますが、そんな時にパッとエディット前の音に戻してくれるので便利です。

またSCENE機能をステップフィルター的に使用する際にも、基点となるポイントを瞬時に呼び出すことができるので設定の目安が簡単につけられます。

音色エディットの操作感も選択肢が多過ぎず少な過ぎず、FMらしいサウンドメイクを楽しむのには必要十分な機能が備わっていますので物足りなさを感じる部分は特にないでしょう。

初見では画面上のキーボードのスライドロックボタン(←・→マーク)とアルペジエーターのロックボタン(南京錠マークのいわゆるHOLD機能)を取り違えてしまったりした部分もありましたが(笑)

アルゴリズムのメニューやWaveのウェーブフォームなどが視覚的に表示されるようになってくれたり、PEGの表示がリアルタイムに変動してくれると更に嬉しいかなと個人的には思いますので、その辺りの洗練を今後のアプリアップデートに期待してみたいところです。

MX49 Blue with iPadmini

YAMAHA MXはエントリークラスのシンセとして高い完成度を誇る長寿モデルであるがゆえに、パッチによっては出音に古めかしさを感じてしまうような瞬間もありましたが、FM Essentialと組み合わせることで「今っぽい」音作りにも十二分に対応できます。

CUTOFFやRESONANCEなどツマミのコントロール情報も難しい設定操作なしにケーブル一本の接続でアプリに送ることができるので、YAMAHAのフラッグシップシンセ「MONTAGE」のようなリアルタイムコントロールを生かした有機的なサウンドメイクを、新MXとFM Essentialの組み合わせでお楽しみ下さい!




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