【特集】宅録ユーザーにぴったり!|気軽に何でも録れるNEUMANNマイク 「TLM 102」

別の記事でレコーディングの世界の定番マイクU 87 Ai、そして自宅録音用のちょっといいマイクとしてTLM 103を紹介しました。

憧れのNEUMANNマイク、TLM 103でもなかなか手が届かないというのが実際のところではないでしょうか。しかし、NEUMANNにはTLM 103よりもお手頃な価格の自宅録音ユーザーのためのコンデンサーマイク、TLM102があります。

TLM 102は22年9月現在キャンペーンを実施しているということもあり、この機会に改めて紹介していきたいと思います。

TLM 102 +専用サスペンション EA 4のセットに非売品NEUMANNポーチが付属するキャンペーンを実施中!

現在キャンペーンが行われており、TLM 102 LESPという型番の特別セットが販売されています。このセットにはTLM 102と専用サスペンション EA 4、非売品のNEUMANNポーチが含まれているのですが、TLM 102 Studio SetやTLM 102 + EA 4のように通常品番をバラバラに購入するよりもお得になっています。数量限定となっていますので、お早めにお買い求めください。

■コンパクトで丈夫、ポップスクリーン内蔵でボーカル録音に便利

TLM102はNEUMANNの中ではかなり低めの価格設定に抑えられていますが、品質はさすがNEUMANN。手に入れると満足感が得られる、ハードウェアとして信頼感のあるしっかりとした造りをしています。

パッケージを開けるとまずその小ささに驚くことでしょう。その全長はわずか116mm。ボーカル用途で使われるラージダイヤフラムのマイクは大きいものが多いのですが、群を抜いて小さいマイクと言えます。

しかし小さいながらも堅牢で、ずっしりとした手応えがあります。重量は約210gとなっており、「詰まっている」印象を受けます。


▲TLM 103(左)とTLM 102(右)。比較してもかなり小さい

さらに見ていくと、ボーカル用途に便利な仕様がふたつほどあるので紹介しましょう。

1つ目はポップスクリーンが内蔵されていることです。

ラージダイヤフラムのマイクの場合、中のダイヤフラム(振動板)が見えることが多いのですが、TLM102はポップスクリーンが内蔵されているため中が見えないのです。

ポップスクリーンとは、歌を録音する際に口から出る風によるノイズによって発生する「吹かれ」というノイズを防ぐためのアイテムで、ボーカルレコーディングでは必需品です。TLM102の場合は内蔵されているので別途用意する必要がありません。

2つ目は別売りのサスペンション(マイクホルダー)に工夫があります。EA 4というモデルがTLM 102用のサスペンションなのですが、見ていただくと分かる通り、前面が空いているのです。


▲左がTLM 102用のサスペンションEA 4

他の機種のサスペンションを見てみると、ほとんどのサスペンションは全周がフレームで囲まれています。

写真では左がTLM 102用のEA 4サスペンションで、右がその他の機種で使われるEA 1サスペンションです。TLM 102は全長が短いコンパクトなマイクなので、通常のEA 1サスペンションに装着すると、マイクがサスペンションに隠れてしまうのです。

サスペンションのフレームの前面が開いていることで、TLM 102でもマイクに近づいて歌うことができます。近づくと、近接効果と呼ばれる現象によってマイクに近づくことで低域が強調されます。低音部やウイスパーボイスが欲しい時にマイクとの距離で音質調整ができるのです。

このような細部のこだわり、「さすがNEUMANN」と、うなってしまう部分ですね。

■自宅レコーディングに特化、高耐音圧で歪まない

NEUMANNのマイクはプロフェッショナルの定番であるがゆえに、プロが使うことを前提に設計されています。用途やコツを理解したプロフェッショナルが使うことでポテンシャルが発揮されるマイクがほとんどです。

そのNEUMANNの中にあって、唯一自宅録音をメインターゲットに考えられている製品がTLM 102。いくつかの仕様は、誰でも使えるようにプロ向けマイクと異なる選択がなされています。

中でも特筆すべきは耐音圧が高いことです。

耐音圧とは、どのくらいの音量に耐えられるかという数値で、高ければ高いほど歪みにくいということになります。TLM102は144dBという数値を記録しており、上位モデルのTLM 103や有名なU 87 Aiよりも高い数値です。

レコーディングのプロが使う場合は音の特徴や音量を把握した適切なマイクの設置を行うことができるため、マイクで歪むということはあまり起こりません。しかしプロフェッショナルでない場合は「プロは想像しない使い方」が発生するものです。

耐音圧144dBという数値は、(ほぼ)どのような使い方をしても歪まない数値です。スネアドラムを至近距離で録音しても歪まないでしょう。マイクの正しい設置ができない自宅録音ユーザーが近すぎる位置にマイクを設置しても歪まないマイクなのです。


▲耐音圧が高いのでドラム録音にも使える

もちろんすべての場合に歪まないことを保証するものではなく、耐音圧以上の音が入力された場合は歪んでしまいます。しかしジェットエンジンの騒音が120dBと言われていることを考えれば、そうそう144dBを超える音が無いこともおわかりいただけるでしょう。

ボーカルに限らずギターアンプからスネアドラムまで。バンドサウンドなら何でも使えるコンデンサーマイクなのです。

■イコライザーを使わなくてもクリアな音質

TLM102は音質についても自宅録音にあわせた調整がなされています。加工をしなくても高域がきらびやかに聞こえる調整がなされているため、アコギやボーカルは録音してそのままでもクリアで良い音に聞こえます。

また、低価格のマイクと決定的な違いとして、ノイズの少なさが挙げられます。

ノイズの少なさはマイクの価格とある程度比例していて、低価格マイクで録音した場合、音はクリアに聞こえてもよく聞くとノイズが多い、高域が荒い、ということがよくあります。TLM 102はノイズが非常に少なく、何も考えずに録音してもノイズがほぼ聞こえない、素晴らしい音で録音できます。

ノイズが少ないという性能は、弾き語りなどのパート数が少なく背景音が目立つ楽曲において大きな効果があります。ノイズが少ないだけでプロフェッショナルな音に聞こえてくるのです。パート数が多い曲では目立ちませんが、アコギやピアノの弾き語りではノイズが目立ちますから、マイクの性能差が大きく出てくるでしょう。

紹介してきたように、ノイズの少ないクリアな音で録音でき、あまり知識がなくても使えるのがTLM 102というマイクです。安いマイクではありませんが、価格以上の感動はあると思います。アコギの弾き語りなどボーカル+楽器を自宅で録音する人にはぜひ試していただきたいマイクです。

【商品ページ】

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